冬の乾燥、本当に容赦ないですよね。朝しっかり保湿したつもりでも、お昼過ぎには頬がカピカピ、目元はちりめんジワ…なんてこと、ありませんか?
私なんて、鏡を見るたびに「あれ、私サハラ砂漠に引っ越したっけ?」って二度見しちゃいます。
そこで思いつくのが、万能選手の「ヴァセリン」。これをBBクリームと混ぜたり、下地にしたりすれば最強なんじゃない?って思いますよね。
でも、実はやり方を間違えると、ドロドロに崩れたり、最悪の場合「分離」して肌の上でモロモロが出たりする危険もあるんです。
この記事では、乾燥肌の私たちがヴァセリンとBBクリームを賢く使いこなすための、化学的な根拠に基づいた「ちょっとしたコツ」と、実際に使って良かった「正解ランキング」を徹底解説します。
- ヴァセリンを混ぜると分離してしまう化学的なメカニズム
- 崩さず保湿するなら「混ぜる」より「仕込む」が正解な理由
- 乾燥肌さんが絶賛する保湿系BBクリームの実力派5選
- 日中のカピカピ乾燥を瞬時に直す「追いワセリン」術
乾燥肌の顔にヴァセリンとBBクリームランキング活用法

「乾燥するなら、油分を足せばいいじゃない」というマリー・アントワネット的な発想で、手持ちのBBクリームにヴァセリンを投入しようとしているあなた。
その探究心は素晴らしいですが、ちょっと待ってください!
実はその組み合わせ、意外と奥が深いんです。
ここでは、なぜ混ぜると失敗するのか、どうすれば成功するのかを、失敗しないための「混ぜ方」「塗り方」の極意として、
私の数々の失敗談(笑)と真面目な成分の話を交えて解説していきますね。
混ぜる危険?分離する理由と対策

ネットの裏技やSNSでよく見かける「BBクリームにヴァセリンを混ぜて保湿力アップ!」というテクニック。これ、試してみたことはありますか?
実は私、これをやって顔面が「大分離」を起こしたことがあります。
塗った瞬間はツヤツヤで「これぞ発明!」と感動したんですが、
お昼休みにはファンデーションがまだら模様に浮き上がり、ドロドロの悲劇が…。
これにはちゃんと理由があるんです。少し専門的な話になりますが、
BBクリームなどの液状ファンデーションは、本来混ざり合わない「水」と「油」を、界面活性剤という仲人さんが上手につなぎ止めている
「乳化(エマルション)」という非常に繊細なバランスで成り立っています。
メーカーの研究員さんが何百回も試作して完成させたその「黄金比」の中に、強力な油の塊である「ヴァセリン(石油系炭化水素)」を後からユーザーが強引に混ぜ込むとどうなるでしょうか?
答えはシンプル。
せっかくのバランスが崩壊し、界面活性剤が支えきれなくなって、水と油が喧嘩別れ(分離)してしまうんです。
これを「相平衡の破壊」なんて言ったりしますが、要は「キャパオーバーで崩れる」ということです。
【混ぜる時の注意点とリスク】
塗る順番が鍵!基本の仕込み方
「じゃあ、どうすればいいの?乾燥したまま過ごせと?」というお怒りの声が聞こえてきそうですが、安心してください。私のおすすめは「混ぜる」のではなく「仕込む(プライミング)」という方法です。
ヴァセリンの最大の強みは、肌の水分が蒸発しないように蓋をする「強力なラップ効果(閉塞性)」にあります。
ですから、BBクリームとごちゃ混ぜにするのではなく、BBクリームを塗る前の土台として極薄の膜を作ってあげるのが正解です。こうすることで、角層の水分を守りつつ、肌表面の凸凹をなめらかにし、ファンデーションのノリを良くする「プライマー(下地)」としての役割を果たさせることができます。
【崩れない黄金の順番】
- スキンケア: 洗顔後、化粧水と乳液で水分をたっぷり補給します。(ここが一番大事!乾いた土に油を塗っても意味がありません)
- ヴァセリン仕込み: ここでヴァセリンの登場。極薄膜を作ります。(塗り方は次項で!)
- 日焼け止め・下地: ヴァセリンにはUVカット効果がないので、必ず日焼け止めやUV下地を重ねます。
- BBクリーム: 最後にBBクリームを塗布。
- フェイスパウダー: 表面のベタつきを抑えてフィックスします。
この順番なら、ヴァセリンが肌とメイクの間の「クッション材」になり、乾燥による粉吹きを抑えつつ、ピタッと密着させることができます。
塗り方のコツとヨレない極意

ただし、ヴァセリンを塗るときに「ベタッ」と塗ってしまっては全てが台無しです。その後のメイクが全部滑ってヨレてしまい、マスクの下が大変なことになります。
合言葉は「米粒半分を、温めてスタンプ」です。
具体的な手順を徹底解説しますね。
| 手順 | ポイント |
|---|---|
| 1. 量の調整 | ヴァセリンを「米粒半分」くらい指に取ります。「え、こんなに少なくていいの?」と不安になるくらいで大丈夫です。多すぎは崩れの元です。 |
| 2. 温め(メルティング) | 指の腹同士を合わせて、グリグリとこすり合わせます。体温で温まると、固形だったヴァセリンがとろっとした透明なオイル状に変化します。この状態にするのが最重要! |
| 3. スタンプ塗り | 乾燥や粉吹きが気になる頬や口元に、指を「トントン」と優しく置くようにスタンプしていきます。決して横に滑らせてはいけません。摩擦は乾燥肌の大敵ですし、塗りムラの原因になります。 |
| 4. ティッシュオフ | 最後にティッシュを顔に乗せ、手で軽く押さえて余分な油分を吸い取ります。「ペタペタ」ではなく「しっとり吸い付く」状態になれば、次のステップへ進んでOKのサインです。 |
日中の化粧直しは追いワセリンで
どんなに朝完璧に仕上げても、暖房の効いたオフィスや冬の空気にさらされると、夕方には目の下や口元が乾燥でひび割れてくる…。そんな時の緊急レスキュー技が「追いワセリン」です。
メイクの上から保湿するのは難しいと思われがちですが、ヴァセリンなら可能です。
乾燥してヨレてしまった部分に、ほんの少し(ゴマ粒程度)のヴァセリンを指で馴染ませます。くるくると優しく馴染ませると、古いメイクの油分とヴァセリンが混ざり合い(乳化し)、汚れが浮き上がってきます。
それを綿棒やティッシュで優しく拭き取れば、カピカピだった部分がリセットされ、しっとりとした肌が復活!
その上から、コンシーラーやBBクリームを指でトントンと叩き込めば、まるで朝のメイクたてのような肌に戻ります。
これ、ポーチに小さいヴァセリンのジャーを忍ばせておくだけでできるので、乾燥肌さんの精神安定剤として本当におすすめです。
毛穴落ちは?注意すべき肌質
万能に見えるヴァセリン×BBクリームですが、注意点もあります。それは「毛穴落ち」のリスクです。
ヴァセリンは非常に強力な油分(閉塞剤)なので、元々皮脂が出やすいTゾーン(おでこや鼻)にたっぷり塗ってしまうと、
自分の皮脂と混ざってドロドロになり、毛穴にファンデーションが落ち込んで目立ってしまうことがあります。
ですので、Tゾーンは避けて、乾燥するUゾーン(頬・口元)中心に部分使いするのが鉄則です。
また、ニキビができやすい方も注意が必要です。純度の低いワセリンは不純物が刺激になることもありますが、最近は「白色ワセリン」や「高精製ワセリン(サンホワイト、イハダなど)」といった純度の高いものが主流です。
ニキビ肌の方は、油分で毛穴を塞いでアクネ菌が増殖する可能性があるので、ノンコメドジェニックテスト済みの製品を選ぶか、このテクニックの使用は控えた方が無難でしょう。
乾燥肌の顔にヴァセリンとBBクリームランキング5選

「ヴァセリン技もいいけど、そもそも乾燥しないBBクリームを使えば解決するのでは?」
はい、おっしゃる通りです(笑)。土台となるBBクリームが保湿力抜群なら、ヴァセリンの手間も減りますよね。
ここからは、私たち乾燥肌族が実際に使って「これは乾かない!」「夕方までしっとり!」と感動した、2024-2025年版の実力派BBクリームをランキング形式でご紹介します。単なる人気投票ではなく、成分的な「保湿力」と「崩れにくさ」のバランスを重視して厳選しました。
ミシャはカバー力と保湿力が最強
第1位:MISSHA(ミシャ) M パーフェクトカバー BBクリーム

堂々の1位は、やっぱりミシャ。
K-Beautyの先駆けであり、もはや殿堂入りの名品です。
このBBクリームのすごいところは、「コンシーラー要らず」と言われるほどの圧倒的なカバー力と、濃厚な保湿力の両立です。
テクスチャーはこっくりとしたクリーム状で、ヒアルロン酸やセラミド、植物性オイルなどの保湿成分がたっぷりと配合されています。
【halの推しポイント】
油分が多めの処方なので、ヴァセリンとの相性も抜群。ただ、これ単体でも十分な油分を含んでいるので、まずはこれ一本で試してみる価値ありです。「昭和の化粧品」っぽいレトロな香りがしますが、その機能性は本物。40代〜50代の深刻な乾燥肌さんからの支持が特に厚いのも納得です。
敏感肌にラロッシュポゼの優しさ
第2位:La Roche-Posay(ラ ロッシュ ポゼ) UVイデア XL プロテクション BB

皮膚科医も採用する敏感肌ブランドの代表格、ラロッシュポゼ。
これはもう、「BBクリーム」というより「色のついた極上の美容乳液」です。肌荒れ中で何をつけてもピリピリする…という時でも、これなら罪悪感なく塗れるという方が多いです。
特徴は、独自の「ロングUVA防御テクノロジー」と、整肌成分「ターマルウォーター」の配合。紫外線による乾燥ダメージをブロックしながら、肌のバリア機能をサポートしてくれます。
仕上がりは発光するようなツヤ肌系。テクスチャーが非常に柔らかいので、固いヴァセリンと混ぜるよりは、スキンケアの最後にヴァセリンで蓋をして、その上からこれを塗る「レイヤリング(重ね塗り)」が最も美しく仕上がります。
キュレルとちふれが選ばれる理由
第3位:Curel(キュレル) ベースメイク BBクリーム

乾燥性敏感肌といえばキュレル。花王独自の技術である「セラミド機能成分」が配合されており、メイクをしている間中、角層のバリア機能を補い続けてくれます。
「厚塗り感はないのに、肌の色ムラや凹凸は自然に隠れる」という絶妙なバランス。物理的な負担感が全くないので、肌が疲れている日の強い味方です。
第4位:Chifure(ちふれ) BB クリーム

そして外せないのが、ドラッグストアの星、ちふれ!
シンプルな処方と驚きの低価格が魅力ですが、実は「ヴァセリンとの混ぜ技」にトライするなら、これが一番相性が良いと言われています。
高価なデパコスBBのように複雑な美容成分が入っていない分、ヴァセリンを混ぜても分離しにくく、自分好みの「特製保湿ファンデ」を作りやすいんです(※自己責任にはなりますが!)。
お値段も手頃なので、実験用や休日用として一本持っておくと便利ですよ。
イハダなどバームとの併用も正解
ランキングの番外編として、ぜひおすすめしたいのが「バーム(固形油)系ファンデ」や「色付きバーム」の活用です。
例えば、資生堂薬品の「イハダ」シリーズ。

高精製ワセリンが配合された「薬用フェイスプロテクトパウダー」やバームは、まさに「ヴァセリン×メイク」の完成形と言える商品です。
メーカーが最初からベストなバランスでワセリンを配合してくれているので、私たちが苦労して混ぜたり、量を調整したりする必要がありません。
「自分で混ぜるのは失敗しそうで怖い…」という慎重派の方は、こうした「ワセリンベース」を謳っているコスメを選ぶのが、実は一番の近道であり、肌への安全性も高いと言えるでしょう。
乾燥肌の顔にヴァセリンとBBクリームランキングまとめ
いかがでしたか?
乾燥肌にとって、ヴァセリンは最強の武器ですが、使い方を間違えると諸刃の剣にもなります。
最後に、今回のポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 混ぜるなら慎重に: 分離を防ぐため、少量ずつ、シンプル処方のBBクリーム(ちふれ等)で試す。
- 基本は「仕込み」: スキンケアの最後に米粒半分のヴァセリンを温めてスタンプ塗りし、土台を作るのが一番安全。
- 製品選びで解決: 面倒な時は、最初から保湿力お化けの「ミシャ」や敏感肌設計の「ラロッシュポゼ」に頼る。
- お直しこそ出番: 日中のカピカピ乾燥には「追いワセリン」でリセット&リペア。
この3つのテクニックとアイテム選びを覚えておけば、冬の乾燥シーズンも怖くありません!
自分の肌状態に合わせて、上手にヴァセリンとBBクリームを使い分けて、カピカピ砂漠肌から脱出しましょうね。乾燥知らずのツヤ肌で、美味しい激辛料理を食べに行きましょう(笑)。
※記事内の情報は一般的な目安であり、個人の感想を含みます。肌に合わない場合は使用を中止し、皮膚科専門医にご相談ください。
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参考文献・公的情報源
本記事の執筆にあたり、以下の公的機関および専門機関の情報を参照いたしました。




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