最近、美容好きの間で話題もちきりの成分といえば、間違いなくPDRNとレチノールではないでしょうか。
SNSや雑誌でもPDRNとレチノールの併用という言葉を見かける機会が本当に増えましたよね。
攻めのケアとして不動の人気を誇るレチノールと、肌再生の分野で注目されるPDRN。この2つを組み合わせたら最強なんじゃないか、と期待に胸を膨らませている方も多いはずです。
でも同時に、塗る順番はどうすればいいのか、朝やビタミンCとの併用は可能なのかといった疑問や、副作用への不安も尽きません。
今回は、そんな話題の組み合わせについて、私の実体験や調べた情報を、最新のエビデンス事情も踏まえて分かりやすく整理してみました。
- レチノールの刺激をPDRNが和らげるメカニズム
- 敏感肌でも攻めのケアを取り入れるための具体的な手順
- サケ由来と植物性PDRNの違いと選び方のポイント
- ビタミンCやピーリング成分と組み合わせる際の注意点
PDRNとレチノール併用で期待できる肌への効果

「攻め」のレチノールと「守り・再生」のPDRN。この2つを組み合わせることは、単にいい成分を重ね塗りするという以上の意味があるようです。
まるでアクセルとブレーキを上手に使い分けるような、絶妙なバランスが肌の中で起こるんです。
ここでは、なぜこの組み合わせがこれほどまでに推奨されているのか、その理由を深掘りしていきます。
レチノールのA反応をPDRNが穏やかに鎮静
レチノールは肌のターンオーバーを促す素晴らしい成分ですが、使い始めに「A反応(レチノイド反応)」と呼ばれる赤みや皮むけが起きるのがネックですよね。
私も初めて使った時は、顔がヒリヒリして心が折れそうになりました。
そこで救世主となるのがPDRNです。PDRNには、肌の細胞にある特定のスイッチ(アデノシンA2A受容体といいます)を押して、炎症を鎮める指令を出す働きがあります。
つまり、レチノールが「働けー!」と細胞を叩き起こして起きる火事を、PDRNが先回りして消火活動してくれるようなイメージです。
この「鎮静効果」のおかげで、レチノールの恩恵を受けつつ、不快な副作用を最小限に抑えられる可能性が高まるんです。
ここがポイント PDRNは炎症をブロックする働きがあるため、レチノールのA反応(赤み・ヒリつき)を和らげながら、攻めのケアを継続しやすくしてくれます。
ニキビ跡や毛穴悩みにアプローチする相乗効果

大人肌の悩みで多いのが、ニキビ跡の凹凸や開ききった毛穴。これらは肌の奥深く(真皮層)のダメージが関係していることが多いんです。
レチノールはコラーゲンを増やして肌をふっくらさせる効果がありますが、ここにPDRNが加わるとさらに頼もしい結果が期待できます。
PDRNはもともと、傷の治りを早くするための医療分野でも研究されてきた成分で、肌の修復に必要な材料(DNAの素材)を補給する働きがあります。
そのため、肌の「自己再生力」の底上げが期待されています。
エビデンスに関する注意点 PDRNは医療現場での組織再生(傷の治癒など)において多くの実績がありますが、化粧品として塗布した場合の「深いニキビ跡(クレーター)」や「毛穴」への劇的な改善効果を証明する大規模な臨床データはまだ発展途上の段階です。「傷ついた肌をケアする」という特性から期待されている効果であり、あくまでスキンケアの範囲で捉えるのが大切です。
ペプチドとの違いや成分の特長を比較
「肌を元気にするならペプチドでもいいんじゃない?」と思う方もいるかもしれません。
確かにペプチドも優秀ですが、PDRNとは役割が少し違います。分かりやすくイメージ表にまとめてみました。
| 成分 | 主な役割(イメージ) | 相性の良い人 |
|---|---|---|
| レチノール | 現場監督 「代謝しろ!」「コラーゲン作れ!」と命令する | 肌質を根本から変えたい人 |
| PDRN | 資材運搬・修理屋 命令を実行するための材料を届け、現場を修理する | A反応が怖い人、回復を早めたい人 |
| ペプチド | サポーター 特定の作業を応援する | 穏やかなケアを好む人 |
※上記の表は各成分の働きを分かりやすく伝えるための比喩(イメージ)です。ペプチドには数多くの種類があり、作用も多様ですので一概には言えませんが、役割分担の目安として参考にしてください。
レチノールという強力な監督と組むなら、応援だけでなく実務的な修理ができるPDRNの方が、より相性が良いと言われることが多いですね。
サケ由来とヴィーガンPDRNの種類の選び方

PDRN製品を選ぶときに「サーモン由来」と「植物由来(ヴィーガン)」の2つがあって迷うことがありますよね。それぞれの特徴をサクッと解説します。
- サケ/マス由来(従来型):ヒトのDNAと構造が似ていて、実績データが豊富。効果を最優先したい人向け。ただし、魚アレルギーの人は注意が必要です。
- 植物/ヴィーガン由来:ヨモギなどから抽出。魚の臭いが苦手な人や、アレルギーが心配な人、動物由来成分を避けたい人におすすめ。最近は技術が進化して、効果も期待できるものが増えています。
選び方のヒント 「とにかく実績重視!」ならサケ由来、「魚アレルギーがある・匂いに敏感」ならヴィーガンを選ぶのが無難です。
敏感肌の人が知るべき刺激を抑える仕組み
敏感肌の私たちがレチノールを使うのは、正直勇気がいりますよね。
でも、PDRNを組み合わせることで、そのハードルを下げられるかもしれません。PDRNには細胞の「省エネ運転」を助ける働き(サルベージ経路といいます)があります。
レチノールによって急激に細胞分裂を促されると、肌細胞はエネルギー切れを起こして疲弊してしまうことがあります。
これが肌荒れの一因になることも。PDRNは、細胞分裂に必要なエネルギーや材料を効率よく供給してくれるので、肌がバテるのを防いでくれるんです。
敏感肌こそ、単体使いより併用を検討してみてもいいかもしれませんね。
PDRNとレチノール併用の正しい順番と使い方

成分の相性が良くても、使う順番を間違えると効果が半減したり、逆に刺激になったりすることも。ここからは、一般的に推奨されている、肌への負担を考えたルーティンをご紹介します。
効果を高める塗る順番はPDRNが先
一般的には「PDRNが先、レチノールが後」という順番で使うのがスムーズです。
- 洗顔:まずは汚れを落とします。
- PDRN(導入・化粧水・セラム):多くのPDRN製品は水溶性でサラッとしています。
- (少し時間を置く):肌が落ち着くのを待ちます。
- レチノール:一般的に油分を含む美容液やクリームタイプが多いです。
- 保湿クリーム:最後にしっかり蓋をします。
これは「水っぽいものから先に塗り、油っぽいものを後に塗る」というスキンケアの基本原則(水性→油性、薄い→厚い)に基づいた推奨手順です。
また、先にPDRNで水分を与えて肌を整えておくことで、後から塗るレチノールの刺激を和らげる「クッション役」としても機能しやすいと考えられています。
補足:科学的な正解はある? 実は「PDRNを先に塗らなければ効果がない」という厳密な比較研究データがあるわけではありません。最近の特許情報などでは、すでに両方が配合されたオールインワン製剤も開発されています。ただ、別々の製品を使う場合は、テクスチャーの違い(水系→油系)に従うのが、浸透(※角質層まで)の妨げにならず最も合理的です。
ビタミンCと併用する際のおすすめルーティン
美白も気になるから「ビタミンC」も使いたい!という欲張りな気持ち、痛いほど分かります。
でも、ビタミンC・PDRN・レチノールを一度に全部塗るのは、pHバランスの関係や刺激のリスクからあまりおすすめできません。
おすすめは「朝と夜で使い分ける」方法です。
おすすめの使い分け
☀️ 朝:ビタミンC + PDRN + 日焼け止め (紫外線ダメージをビタミンCで防ぎ、PDRNで微細な炎症をケア)
🌙 夜:PDRN + レチノール + 保湿 (紫外線に弱いレチノールは夜に。PDRNで修復をサポート)
これなら成分同士が喧嘩することなく、それぞれの良さを最大限に活かせます。
毎日の使用頻度と肌休めのスケジュール
PDRNは基本的に毎日使っても問題ない成分(むしろ毎日使いたい!)ですが、レチノールはそうはいきません。特に併用を始めたばかりの時期は注意が必要です。
最初はレチノールを「週に2回」程度から始めて、PDRNは「毎日」使うのが安心です。
肌がレチノールに慣れてきたら、少しずつレチノールの頻度を上げていきます。
もし赤みが出たら、レチノールはお休みして、PDRNだけのケアで肌を労わってあげてください。「PDRNがあるから大丈夫!」と過信して、いきなり高濃度レチノールを毎日使うのはNGですよ。
併用注意なピーリング成分と副作用のリスク
PDRNが優秀だからといって、何でも混ぜていいわけではありません。
特に注意したいのが「高濃度のAHAやBHA(ピーリング成分)」です。
注意!ピーリング剤との併用 レチノール自体に角質ケア効果があるため、そこに酸のピーリングを重ねると肌が薄くなりすぎ、ビニール肌やバリア機能崩壊の原因になります。PDRNの鎮静力でもカバーしきれない場合があるので、ピーリングをする日はレチノールをお休みしましょう。
また、サケ由来のPDRNを使用する場合、魚介アレルギーの方は必ずパッチテストを行ってください。万が一、強い赤みや痒みが出た場合は直ちに使用を中止し、皮膚科専門医に相談してくださいね。
PDRNとレチノール併用で目指す理想の肌管理
PDRNとレチノールの併用は、ただの流行りではなく、肌の生理学的に見てもとても理にかなった「攻めと守りの協力タッグ」です。
レチノールで肌の生まれ変わりを促しつつ、PDRNでそのプロセスを支え、炎症を抑える。
私自身、この組み合わせを意識し始めてから、レチノール単体の時よりも肌のゆらぎが減り、内側からパンッとしたハリを感じやすくなった気がします。
もちろん、化粧品の効果には個人差がありますし、無理は禁物です。自分の肌の声を聞きながら、賢くこの最強コンビを取り入れて、理想の美肌を目指していきましょう!
参考・引用ソース一覧
本記事の執筆にあたり、以下の公的情報や技術資料を参照・考慮しています。
- PDRNの作用機序(抗炎症・再生)に関する研究 Polydeoxyribonucleotide (PDRN): a safe and effective drug for the treatment of autoimmune and inflammatory disorders (NCBI/PMC) ※アデノシンA2A受容体を介した抗炎症作用およびサルベージ経路によるDNA合成支援に関する薬理学的研究
- PDRNとレチノールの併用製剤に関する技術動向 Google Patents: KR1020240093957A (Cosmetic composition comprising Retinol and PDRN) ※両成分を配合した化粧料組成物の開発事例として参照(単一製剤における安定性や効果の検証)
- 皮膚創傷治癒とPDRNの臨床研究(糖尿病性足潰瘍等) Clinical efficacy of polydeoxyribonucleotide on healing of chronic diabetic foot ulcers (PubMed) ※組織再生能力の基礎的根拠として参照(美容目的のクレーター治療への直接的証拠ではない点に留意)




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